2024年2月18日日曜日

2024年2月4日応用演劇ワークショップ「演劇の可能性」開催報告

これまでになく寒暖差の激しい今年の冬。

体調を崩しちゃったなんて方はいらっしゃいませんか?

体調管理、ほんと気をつけましょう。

でも体調を整えるには心の健康管理も大切。

AAPSは、そんなお役にも立つワークショップを今年も開催しました!

【応用演劇ワークショップ】です!




今回は、そんな心の栄養になる応用演劇ワークショップ

【演劇の可能性 〜知る・体験する・感じる〜】がテーマ。

外部講師に演劇デザインギルドの花崎攝さんをお招きして、講演と実践の3時間です。


応用演劇の専門的な研究を経て、欧米、中東、東南アジアと世界各国で活躍なさっている花崎先生の言葉は理想と現実、理論と実践の橋渡しには最適。
みなさん、ひと言も聞き逃すまいと真剣な眼差しで耳を傾けていらっしゃいました。

今回の参加者は、総勢30人あまり。
人との関わり方や社会の中でより心豊かに毎日を過ごす方法に興味のある方々。
あるいは教育や福祉関連事業、その他公共事業などに携わっている方々です。



第一部

花崎先生の講義を、私なりに簡単にまとめると──

応用演劇とは、そもそも演劇の一形態。
でも、いわゆる演劇には観客があるが、応用演劇の場合は演じる人たち=観る人たちで、台本も演出家もいない場合が多い。さらには演技経験がなくても大丈夫。あらかじめ決められたテーマに沿ってチームをつくり、自分たちで決めたルールに従ってそれぞれの思いを表現する。
まぁ、いってみれば子ども時代によくやった“ごっこ遊び”のようなものとのこと。
人間はもちろん、動植物のほかコップなどの物や自然の現象や事件も“ごっこ遊び”の対象にするとのこと。

観客も演出家もいないので、ウマいとかヘタとかの評価がありません。自分たちで立てた目標に向かって、「自分が楽しく演っているか」「伝えたいことが伝わっているか」が目安になるとのこと。
うれしいのは、失敗しても皆で笑い飛ばして、なかったことにできることかな。

なかでも心に残ったのは、内戦に続いて大震災の大津波被害を被ったインドネシアのアチェ州の子どもたちのお話。そして日本で障がい者の方々とおこなっているワークショップのお話でした。

筆舌に尽くしがたい恐怖を経験したアチェ州の子どもたちが、応用演劇ワークショップを続ける中で徐々に心の回復を図っていく物語。あるいは障害をもった方々が日々をどのように楽しんで生きていくか。

すべては人と関わることからはじまる。
徐々に、少しずつでいいから、心の壁に穴を開けていきましょう。
それには応用演劇の手法が有効です。

そんなお話でした。


第二部

講義に続いては待望の実践ゲーム。
花崎さんが進行役をつとめる中、2人ずつの組になって全員が思い思いに「1、2、3」と全身で表現したり、器の形を表現したり──。個性あふれるポーズに会場は笑いの渦が。
6人でチームをつくり誕生日順に並んだり、会場までの距離順に並んだり。
家族団らんの風景を再現するゲームでは、観ている人たちが???となる情景を再現するグループもいれば、「あー、わかるわかる。お父さんって、仲間はずれにされるのよね」と皆の共感(?)を得るグループも。

成功するより、失敗がおもしろい!フィクションだからこその醍醐味だ。


「イチ、ニッ、サン!」ユニークな数かぞえが続出!やってみると、予想外にむずかしい。


笑い声につつまれる会場。


これ、なんだ? 左からワイングラス、ビールジョッキなんだけど、その右は…。2人ひと組みで器を表現してみた。

花崎さんも笑顔満開! 思わず失笑してしまうことも。


この笑顔、初対面の人たちとは思えない。


家族の団らんを再現するゲーム。右端で犬になりきっているのがウチの代表こいとんです。


左端は、ひとり素振りをするお父さん(?)
じゃ、真ん中で新聞を読んでいるのはだれ?


これはまんがの『サザエさん一家』の団らん風景。 中央で貫禄十分に新聞を読む波平さん。左端はカツオだとか。
昭和の家庭の情景。家父長制真っ盛りの時代でした。



この団らん風景、なにをしているのかわかりますか?

わかったらすごい!


この光景に花崎さんもこの笑顔!

わからないって、おもしろい!


応用演劇(演劇)のワークショップで非日常の世界で遊んだあとでは、現実の世界までもがどこか新鮮に思えてくる。

ちょっぴりだけど、いきいきと明日を迎えられそうな気がするのだ。

フィクション、ばんざい! そんな3時間だった。


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写真・文章:さわ


チラシ:760デザイン研究所


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